ごきげんよう。

咲き誇る桜に見送られ

H様邸の「家つくり物語」が完成見学会と共に、ピリオドを打ちました。

完成


完成見学会では、

沢山のご家族様にご来場いただきまして

ありがとうございましたm(_ _)m

これからは、H様ご家族が織り成す

「木々(ここ)ちいい家物語」にバトンが渡りました^^


毎回のことですが、安堵と寂しさで

ど〜っと気持ちが落ちていきます。

H様ご家族とは、出会いからほぼ一年になります。


昨年の3月、完成見学会にご来場くださり

もくせい工舎の事務所兼自宅で、

30年近くを経過した家の意匠の変化を確認していただき

土地探しから「家づくり物語」がスタートしました。


難航する土地探しに、諦めかけたこともありましたっけ(´ `;)


秋、ようやく「ここだっ!」という土地にめぐり合い

見学会にご来場くださった方からも

異口同音に「いいところねぇ」とういう絶賛のお言葉をいただきました\(^o^)/


お打合せをした日々を振り返りながら

動線、棚の配置、ライトの位置、等々

選定頂いた器具に不備はないか…

最後の見まわりを済ませました。


完成


この家の皆様のお気持ちに添えます様に。

末永く、皆様が安心して笑顔で過ごせますように。


ご竣工!おめでとうございます!(^^)!


そして、もくせい工舎のH様邸、ごきげんよう。

これからは、もくせい工舎は見守りをいたします。

宜しくお願いいたします<(_ _)>

黒子だもの。

201503_s邸外観

先日完成見学会を終えた豊後高田市のお家。

その前日に、写真撮影にうかがいました(・ω・)ノ



撮影用のお花を活けて〜←下手だけど( ̄▽ ̄;)おまけに花器は百均だし。

・・・さてさて、撮影に取り掛かるかね(・ω・)

そしてカシャカシャ玄関付近を撮影していると

表の通りを、何やらこちらを不思議そうに見つつ通る車。

・・・・あれ?・・・あれ?もしかして? (。´・ω・)?

バタン!バタン!ドアの閉まる音がして

かけてくるお子さんたち。

あれ?・・・・もしかして、お施主さ〜ん!?Σ(・ω・ノ)ノ!



実は、会ったことのある方より

お会いしたことのない方の方が多いワタシ。

・・・えっと、心情的には

舞台でうっかり素顔を出しちゃった黒子のような申し訳なさΣ(TωTノ)ノ!←?



黒子なのに、黒子なのに、顔だしちゃって、スミマセ〜ン!Σ(TωTノ)ノ!

どうか顔見てガッカリ(?)しないでくださいね(TωT)

・・・そんな感じでしょうか( ̄▽ ̄;)



でも、反対に、日ごろ忍びの者ように任務(←とまで言えることか?)についている者にとっては

実際の「住まう人」に(偶然でも)お会いできるのは

テレビで見る有名人に初めて会うような感覚でしょうか?(*^_^*)

照れくささと同じくらい、実は・・・ちょっと嬉しかったのです(* ̄▽ ̄*)



大人でも、子どもさんでも

ワタシは元来人見知りなので、かなり緊張して人と接しますが

不思議ともくせいのお施主様方のお子さんズは、・・・なぜか大丈夫なことが多い(*^_^*)v
(↑・・・先方が大丈夫かは別かも?)



生き生きとした子供らしいまっすぐな素朴さを感じるからかもしれません(^。^)



独り黙々と作業するところだったから、
(↑それにしては、独り言も多いけど?)

おしゃべりできて、オバちゃんホントはすっごい嬉しかったんだよ〜(≧▽≦)♪



とはいえ、黒子だもの。黒子はその気配を悟られてはならない。

・・・なんか忍者みたい?|д゚)


ところで撮影用のお花。

毎回道の駅なんかで、安くて新鮮な、その時期のお花を買います。

花は、撮影後・・・・ウチに飾ります(・ω・)ノ

今回ヤマブキの花を一枝持っていったのですが

あれはウチのお父ちゃんが剪定してて・・・実は切損じたもの。

ガラスの花瓶にいけると、なかなか素敵だったので

撮影にも使いました。

撮影時は、つぼみだったのに

昨今の温かさで数日後には・・・

撮影用のヤマブキの花。家に帰って満開に

・・・満開?・・・ちょ、・・・今頃?( ̄▽ ̄;)



黒子も、ヤマブキもずいぶんタイミングを読み間違った感がありますが

なにより、なにより!

お家の完成、本当に本当におめでとうございます!(≧▽≦)

どうかご家族、健やかでお幸せに!(*´▽`*)

春支度いよいよ

肌寒い時、「お母さん、フード、めくって〜」と下の子。

「・・・な〜ん?(。´・ω・)?」

めくると、下にもフード・・・( ̄▽ ̄;)?

重ね着していたパーカーのフードで

めくってもめくっても出てくるフードマトリョーシカ!Σ(・ω・ノ)ノ!

・・・な、なにやっとんの〜?(≧▽≦;)


それならば!と、お返し(。-`ω-)☆

フードの後ろ頭に、目とくちばしを貼ってやりました(^^)v

Q太郎に見える?

まんざらでもない

そんな寒い日が続いたかと思いきや、

春支度は、急ピッチΣ(・ω・ノ)ノ!

庭の花木も雑草にも、いよいよの春を感じます(・ω・)

ピンクユキヤナギ

昨年秋、コ☆リの見切り品で購入したピンクユキヤナギ。

ユキヤナギは白い小さな花が柳の枝のように集まって咲く花ですが

にょろにょろ触手のようで、・・・実はあまり好みではない( ̄▽ ̄;)

でも、でも!

このピンクユキヤナギの魅力は、なんといっても蕾の可愛さ(≧▽≦)?

赤いサンゴのようなちいさな蕾と、花が入りまじってさくら色なのです(*^_^*)

枝垂れたピンクユキヤナギ


ハクモクレンが満開の頃、花を咲かせます。

春がまだ本番でない中、貴重な花♪

「いよいよ、次は桜だぞ!」と告げているようです(*^_^*)


ムスカリ
「・・・青いつくしがでてきた( ̄▽ ̄;)」と主人は言っとりましたが。

クローバーだらけの花壇から、オオイヌノフグリに混じって

ムスカリもでてきました(・ω・)ノ

水仙やチューリップ、このムスカリも球根なので

忘れてた頃ににょこっと出てきて、これもカワイイ!のです(*^_^*)



昨年はなぜが咲かなかったモッコウバラ(八重・白花)

八重のモッコウバラの蕾

今年は、期待できそうです(^。^)



花が、また咲くのを楽しみに。

「また」を楽しみに待てること。

ささやかでも、とても幸せなことかもしれません(*^_^*)



例え、あまり上手とは言えない庭いじりでも

やってると、自分たちにしか出せない「味」になるのはオモシロイ(・ω・)ノ



なにかの本に、プロは造園は出来るけど、

ガーデニングは素人さんの方がオモシロイのをつくる。とありましたっけ(。´・ω・)?



プロとしての常識の「枠」がない分、

失敗も恥ではない分、

楽しい発想ができるのかもしれませんね(*^_^*)



花木を世話すれば、今まで気にも留めなかった樹木が目にとまります。

小鳥を庭に招けば、小鳥の名前を覚えます。

両親が、そんな話をしていれば

子供たちも、それを覚えます。

庭は、世界を広げてくれる(≧▽≦)♪すごい!



春は、いよいよ本番!

自然の小さな可愛さに、乞うご期待です(・ω・)ノ

自然素材ギャップ

例えば、

「自然素材で焼き上げたパン」

・・・そう聞くと、なんだか体に良さそうな、こだわりのパン?

そう思えませんか?

大手パン会社の袋入りのパンであろうが、

オーガニックの天然酵母パンであろうが、

材料は、小麦粉。・・・当たり前ですが、小麦は、自然素材です(・ω・)ノ

自然素材のパン?材料の小麦は自然素材だけど?

でも、【自然素材で焼き上げた】というフレーズひとつで

健康的で、おいしそうな印象になります(・ω・)

ここまでは、広告のなせる業です( ̄▽ ̄)

それで実際食べてみてどうか?

本当に、健康的なのか?

これはもう、作り手、売り手の話になります。

食べてみて美味しいかはすぐ分かりますが、健康的か?ヘルシーか?

これは長い目で見ないと分からないことですし、

自然素材にこだわったパンを食べさえすれば不死身になるとも言えません(´-ω-`)



パンに限らず、家も

木を使いさえすれば、「自然素材でつくる家」と言えるでしょう。

同じように、ここまでは広告のなせる業です(・ω・)

でも。住んでどうなのか?

本当に健康的なのか?

その点も、パンと同様のことが言えます。

自然素材の家に住みさえすれば、風邪ひとつひかず

不死身になるわけではありません( ̄▽ ̄;)



じゃ、何が困るのか?

これは、「自然素材」を謳うものを売る側と、求める側の

「自然素材」に対する思い入れのギャップ、格差かもしれません(・ω・;)



この格差が小さかったり、または想像以上であればいいのですが

一番問題は、やたらと過度に期待をあおること。

そこが問題なのです(´-ω-`)



「家を建てたい」そう思って、色々なHM、工務店の展示場や見学会、

サイトを覗いてみている方もおられるでしょう(・ω・)

展示場や、見学会に行くのがどうも苦手。だからとりあえずサイトや広告を見てる。

・・・そんな、数年前のワタシのような方もおられるでしょう( ̄▽ ̄)



とりあえず、気になる工務店を広告から、サイトから、ブログに至るまで

色々見てみる。

それで、その会社の広告としての言葉だけじゃなく

目線(まなざし)が何を見ているのか?何を気にしているのか?

その点で、なにか感じ入るものがもしあれば

それが「売るための」言葉だけじゃないのか?

それを確かめに、行って見る。・・・いよいよ「見学会」に!

そこで、自分の感覚・考え方にあうか?

予算的にはどうか?・・・を見極める(。-`ω-)☆

少しでもなにか心に引っかかって、GO!という気持ちになれなければ

「まだまだ決めない。建てないよっ( `ー´)ノ」

それで構わないと思います。・・・パン買うのとはわけが違いますしね!(ーー;)


「・・・実は、そこまでガチガチに自然派にこだわっていたわけではなかったんだけど、

実際に、お家に行って見たら、雰囲気や考え方が気に入って(*^_^*)♪」

そう思っていただけたら、・・・かなりウレシイ(≧▽≦)♪

そんな見学会。3月末に開催予定(・ω・)ノ♪



しつこく営業しません。できません。

・・・だから安心して、「今は一応保留!」カードを隠し持って(?)

見学会にいらしてくださいね!(≧▽≦)



ご予約はドキドキされるかもしれませんが、

悶々としてるよりは、きっと一歩前進!ですよ(*^_^*)

例え「保留」でも、なにか見学会を通して、得られるものがあると嬉しいです(^。^)



近々開催の見学会情報

↓↓↓


詳しくはこちら

本編スタート

爽やかな声で春を告げる鶯。

庭のしだの木のみかんを食べにくる愛らしいメジロ。

春めいた陽気に誘われ、和ませてくれています。


そんな中、10日(火)に春一番の上棟でした。


恒例の天気予報に、首っ丈の日々。
      (予報に心惹かれてるわけではないけれど)


二週前の天気予報は大丈夫。 ヨッシャ!

一週前の天気予報は前々日が怪しい (;_;)

そして、4日前の予報は、前日が雨マーク><


相変わらずの上棟前の日々でした。

二日前から上棟の準備が始まります。

   二日前:土台敷き

   前日:床下断熱材及び根太レス作業


上棟日を含め、せめて三日間は雨を避けたいのです。

何より、お施主様の大切な木材を濡らしたくないのです。


今回は、二日前は曇り空の中土台敷き完了。

      前日は雨のため、作業中止。

そして、当日は晴天に恵まれました\(^o^)/

上棟


が、寒の戻りなのでしょうか、強風が伴い気温2℃と

前日まで春めいていたのが嘘のようでした。


でも、雨に降られるより良かった^^ 


お施主様の大切な材木を濡らさずに済み

職人さんたちにも事故なく

上棟が滞りなく終了しました(*^_^*)

上棟

いよいよ、笑顔で暮らせる家づくり物語の本編が始まりました。


大いに楽しんでくださいませm(__)m


職人さん達と心を込めて、携わります!(^^)!


おめでとうございました(^_^)V

サイレン

ウ〜、ウ〜、ウ〜、ウ〜・・・・



突然のけたたましいサイレンの音。

「・・・そうだった!」



午後2時45分。

4年前の今日、東日本を襲った大震災。その発生時刻。



サイレンは、黙とうを知らせるものだったのです。



「・・・今日は東日本の震災の日だな・・・」

朝まで覚えてて、作業してる間に・・・すっかり忘れてしまっていたのです(´-ω-`)↓

サイレンの音に驚いて、

「しまった!」と思っても、・・・忘れていた自分。

・・・反省します。



広島長崎の原爆投下時刻も、今回の震災の発生時刻も、

うっかり忘れていると、そのサイレンにびっくりします。

でも、びっくりするのと同様に、

きっと同じように、こんな風に当たり前に続くはずだった【日常】が

いきなり、バッサリ切り離されてしまったんだと思って、怖くなります。



今回のサイレンが鳴った時、皆さんはどうしていましたか?

会社でしょうか?

運転中でしょうか?

ご主人は?奥様は?・・・お子様は?



あの震災の起こった時刻、自分も同じようになっていればどうなっていたか?

・・・想像してみても、怖い。

当時は、幼稚園だった下の子を迎えに行って、家に帰り着いたくらいでしょう。

上の子は、小学校。戻ってきていない時刻です。

主人は、車で一時間ほどかかる会社にいました。

下の子となんとか逃げても、お兄ちゃんはどうしよう。

お父さんはどうやって戻るんだろう?

Q太郎はどうしよう。



つまらない、どうでもいい、変わり映えのない【日常】?

とんでもない!

なにもない。事無きを得ている。【無事】であることがどんなに尊いか!



何でもないようなこと。

とりとめもないような話で、ゲラゲラ笑ってくれる家族のいることが

どんなに有難いことなのか。

ワタシは、こんな機会でもなければ忘れてしまう。



大反省です(´-ω-`)

想像して創造してみる

本格的にお家を建てることになって、

さらに建築関係の雑誌などをよく見るようになりました(・ω・)ノ

図書館などに行けば、雑誌から書籍に至るまで

あるはあるは!お家関係の本。

『(仮)初めての家づくり・成功例180』なんていう題名の雑誌も多く

お家の間取りや写真がたくさん載っていています(・ω・)

「へ〜( ̄▽ ̄)」と思うけれど、・・・なかなか成功例にピンとこない( ̄▽ ̄;)

スゴイとは思うけれど、自分が住むにはちょっと違うかな〜とか

場所や建築条件とか、予算とか、好みとか色々なことが頭をよぎって

現実感がないような、やっぱり他人事のような気がします。



そういった成功例シリーズじゃなくても

図書館には、風景としてのお家や暮らしの様子、庭関係、

時には、旅行関係の本にも「わ〜(*´▽`*)」と思うような建物の写真があって

イメージを膨らませるには、お金もかからず、いい方法かと思います(*^_^*)



家を建てた後も、よく見るそんな本。

先日、こんな本を借りました(・ω・)ノ♪


『作家の住まい』
『作家の住まい』という、色々な分野の
作家さんたちのお家が紹介された本です。
恥ずかしながら、知らない作家さんも大勢いたのですが…(^-^;

『雪国』『伊豆の踊子』で知られる作家の川端康成邸は、純日本家屋。

元々材木商のお家だったらしく、大変立派Σ(・ω・ノ)ノ!

川端康成邸

実際には、こんな余裕で玄関を建てることは稀かもしれませんが、
沓脱石や、モルタルに埋め込んだ御影石のしつらえなど、・・・・粋ですね〜(≧▽≦)
奥に見える、中庭の緑が良いです(*^_^*)

間取りを見て、その雰囲気を想像してみるのも楽しいですね(・ω・)ノ♪

川端邸間取り図
厠(かわや)や女中部屋、台所も時代を感じます。
ふすまを開けると繋がる空間は、今でもよく見ますが、ワタシなどは、その贅沢さは分からず
「・・・タンスどこに置くんだろ(。´・ω・)?」などど考えてしまいます。



個人的に大変うらやましかったのが、こちら(≧▽≦)♪

作家の堀田善衛邸。場所も長野・蓼科。・・・蓼科ってだけでも、うらやましい( ̄▽ ̄)

その、山荘の書斎です(*^_^*)

堀田氏の書斎

・・・この角っこの机の格好の良さ!目の前の雑木林!

これは、素敵!(≧▽≦)?

こんなとこでお仕事とは、いやはやうらやましい(≧▽≦)

例えここで仕事しても、自分のつくるものは・・・

こちらの山荘は、もともと石切り場の斜面だったとのこと。

外観もとても素敵です。

・・・・あれ?これって・・・( ̄▽ ̄;)
堀田善衛邸外観

堀田善衛邸内観

堀田邸の内装も無垢の木で、築50年。もうすっかり飴色の風合い。

増築・リフォームはしても、ほとんど家は傷むことがなかったそうです。

もくせい工舎の事務所も、数十年。もう飴色ですしね(・ω・)



家を建てる時点で、ご自分の本当に理想としている家のイメージが

ハッキリしている方もいれば、そうでない方もおられるでしょう(・ω・)

ワタシも、「好み」ということと「住みたい」は

ちょっと違うことに気づいたのは、最近です( ̄▽ ̄)

例えば、南欧風の建物の雰囲気は好きですが、・・・自分には似合いません(^▽^;)

じゃ、「好み」ではなくて、「住みたい」のはどんな家なのか(。´・ω・)?


カギは、「わ〜(≧▽≦)♪」と、どんなものに対して思うのか?ってことかもしれません(・ω・)ノ

「わ〜(≧▽≦)♪」って思うことの、共通項を拾っていくと見えてきたのは、

ワタシは「山荘」のような雰囲気で、木々に囲まれていたり

自然豊かじゃないとダメってことでした(・ω・)



色々見ていると、目移りすることでしょうが

ぜひ、ご自分が何に「わ〜(≧▽≦)♪」って心がときめくか?

その共通項を探ってみて下さい(*^_^*)

その中に、お家をつくる際の外せない「心ときめく」何かが

見つかる事と思います(*^_^*)



ぜひ、住んでいるご自分を「想像」して

お家づくり(創造)してみてくださいね!(*^_^*)ノ♪

言葉残り

その人が、何気なく言った言葉がなぜか心に残る。

そんなことはありませんか?

特に感動させようとか、特別な意図もないのに

妙に心にストンと入ってきて

時々、なんとなく思い出したりする、そんな一言です(・ω・)



中学の頃、大好きだった美術の先生がいました。

本格的なレタリングを教えてくれたり、

自分の好きな曲のレコードジャケット(←古Σ(・ω・ノ)ノ!)のデザインをしてみたり。

それぞれの生徒がA4サイズの部分絵を仕上げて、

組み合わせるとアンリ・ルソーの絵画になったり、

マグリットの不思議な世界を教えてくれたのもその先生でした(*^_^*)

ルソーとマグリット

授業を受けるのが楽しくて楽しくて、「何かをつくる」喜びを教えてくれた先生でした。


その先生が中学2年の修学旅行の事前授業で、仏像の説明をしてくださって

「菩薩は、人々を救いながら、自分も仏になる修行をしている」

・・・なぜか、心に残ったのです。

どんな立派に見える人(?)も修行中っていうことに、なんだか親近感をもったのかもしれません。



若いころ、会社帰りの駅のガード下に、小さな焼き鳥屋があって

おばあちゃんが一人で切り盛りしていました。

安くて、ものすごく美味しいけれど、よく怒られると評判のお店でした。

ピーマンのみそ焼き、うずらの卵、中でも牛タンが美味しくて

古い小さなお店でしたが、怒るけれど優しいそのオバちゃんが大好きで

外回りの時に(←勤務中・・・( ̄▽ ̄;))ときどき「元気?」と顔を出していました。

オバちゃんが言っていた言葉。

「材料だけは、ホンモンの、ちゃんとしたのを使わなよ。ミソでも醤油でも。ホンモンのよ」

「ビンボーなんと、汚いのは違うんよ。だから贅沢じゃなくても、キレイにしとかないかん」

・・・この言葉。オバちゃんには、凛とした、スジの通ったところがありました。
↑・・・焼き鳥屋だけに?・・・( ̄▽ ̄;))


『55歳からのハローライフ』という村上龍さんの小説がドラマであって

その中に『空を飛ぶ夢をもう一度』という短編がありました。

主人公が少年時代に遠足の登山で、他の子たちより遅れてしまうシーン。

心配した先生に問われます。「因藤、水筒の中身はなんね?」

「・・・ジュースです」

「それじゃつまらん。濁った水じゃダメぞ。透明な水ば飲まな!」

・・・それから、ただの水だと思っていたものが「透明な」飲み物になりました。



会社の後輩に、ずっと夢だったことを諦めようとしていることを告げた時

「何を、あきらめてもいい。自分で決めたなら。

でも、とにかく、何かを作り続ける人でおってほしい」

・・・そう言われた言葉。

肉親や、兄弟じゃなくても、自分の心の芯のところを

しっかり見られていることに、非常に驚いた覚えがあります。



たくさんのご先祖様の命をついで自分がある。

一生懸命痛い思いをして産んで、育ててくれたから。

小学校の「いのちの授業」でそういいます。



確かにそうなのですが、そのこと以上に

「生きる」ことで私たちはお互いに、影響しあっている。

良くも悪くもですが。



生きていないと。

生きていてくれないと。

その言葉を聞くことも、できません。