美意識の話~長崎うろうろ~Vol.2
もう一つ、見たかった場所が大浦天主堂。
建物好きの私ではありますが、
教会建築も大好きで
どうしても一度この目で見てみたかったのです。
入口付近に建つ、日本之聖母像と教会内部を。
『フランダースの犬』のネロの心境に近いかもしれません。
公私に限らず、写真をよく撮る方ではありますが
撮影した瞬間、ドキッとすることがあります。
「・・・なんか今、美しい瞬間を切り取れた!」
そんな感覚です。
同じ被写体でも、正面から撮影し
この角度になってドキッとしました。
・・・なんて美しいんだろう!
心が洗われるような美しさです!
建物は煉瓦造りの教会で、表面が漆喰で塗られています。
もくせい工舎に少し関わる者としては、
「漆喰」ってことが、嬉しい。
本当は、ステンドグラスが射し込む光や
コウモリ天井と呼ばれるリブボールトの天井が美しくて
ご紹介したかったのですが、
内部の撮影は不可でしたので、画像はありません。
本来は、れっきとした信者さんたちの祈りの場でもありますので
ご了承ください。
ただ、建物に関して詳しく書かれたサイトがありましたので
興味にある方は覗いてみて下さいね。
内部の美しさにも驚きましたが、
慢性頭痛が建物の中にいる間、全く気にならず。
ゴシック様式の天井が、あんなにも高く高く天に向かっているのは
訪れた人にも崇高な気持ちに近づいてほしい思いもあるようですが
あの居心地の良さというか、
「あ~、私、ここにずっと居ってもいいわ~」と思わせる空気感というか、
不思議な体験でした。
そうそう、大浦天主堂までの道すがら
こんな可愛い建物も。
『祈りの丘絵本美術館』です。
細かいモザイクの模様が、味わい深い。
アプローチの細工も、いちいち可愛い!
掲示板にも、手を抜きません!
大谷石なのか、大谷石風のブロックなのかは分かりませんが
継ぎ目も、こうすれば圧倒的に手づくり感が増して
無機質な感じを受けないから不思議ですね。
お天気が良すぎて、アプローチの色が少々飛んでしまいました。
公式サイトに、綺麗な画像もありますし
美術館の詳細も載っておりますので、こちらもぜひ!↓
良いものを創りたい、美しいものを作りたいと願うのは、人間だけ。
・・・オノ・ヨーコさんの言葉だったかと思います。
雨に濡れたクモの巣は、美しいですが
クモは美しく創ろうと思っているかは分かりません。
「どうせなら美しいものを、せっかくなら良いものを作りたい!」
そんな風に美を意識する、「美意識」は人だからこその
感覚とも言えそうです。
最後に長崎の美意識、もう一つ。
長崎名物『アイスクリン』。
一つ、100円。
おばあちゃんが、リヤカーで売っておりました。
「4つ下さい」
「はい、4つ。」
シワシワの小さな手から、手際よくコーンに盛り付けられた
アイスクリン。
小さな、白バラが咲いておりました。
・・・・ああ~、この美意識!
もう長崎人には敵わないや!
・・・の、長崎うろうろ日帰り旅でした。