かまけて
「忙しさにかまけて、○○できなかった」
みたいな言い方をすることがあります。
この「かまけて」というのは
漢字で「感けて」。
もともとは【心をひかれて】【感心して】ですが
今は
【何かに気を取られて、他のことをなおざりにする】
のように使われることが多い。
毎日、なんやかやと忙しいと
ついつい、気にはなっていても
後回しになっていることがあります。
新型コロナウィルスの影響で、
東京をはじめ、各都市で
週末の不要不急の外出を控えるよう言われていました。
自由にできない、思うように行動できない、
そんな閉塞感が漂います。
致し方ないこととはいえ、
外へ外へと向かう気持ちに、制限がかかると
「何もできないのか!」と叫びたくなる。
今回のような異常事態に限らず
努力しても努力しても
うまいことドアが開かない時もあります。
このままではいけない。
何とかしないと。
そう思って、次々ドアをたたいてみるのですが
どうも違う。
「それは、お前さんの努力が足りないせいだよ。」
そう他人にも言われそうですし、自分でも思わないわけではない。
ただ、努力して進む先に、
「自分はこうだ!」という道がない時がある。
閉塞感にさいなまれて、
外に出たくて
ドアをたたいていても
うまくいかないとき。
それこそ、「感けていて、できなかったこと」をするチャンスなのかもしれません。
新しい出会いを求めても、うまくいかないとき。
それは、今までの出会いや、身近な人に対して
なおざりになってしまっていたことを
丁寧にやる時期なのかもしれません。
景気が後退しそう。
新規のお客さんが、なかなか来ない。
それなら、今までのお客さんの(黙ってくれている)困りに寄り添うときかもしれません。
仕事にかまけて、なかなか子どもと向き合えなかった。
今、それをやるチャンスかもしれない。
できない、できない言っていても
状況が良くなるわけではないから、
いまこそ、今まで「感けていた」こと以外に
目をむける。
そうしないと、いつやるの~!ってことです。
なんやかや言っても、非力で無力な私。
医療従事者でも、専門家でもない。
私にできることは
よく手を洗ったり、
よく笑って免疫力をあげたり
なるべく、今大変な思いをして対処している人たちに対して
余計な仕事を増やさない。
これだけかなぁ、と思うのです。
桜は来年も、咲いてくれる。きっとだ。
今死んだら、見れないぞ。