あけましておめでとうございます。
本年も、もくせい工舎ともども
どうぞよろしくお願いいたします。
元日、16:06。
能登地方で、最大震度7の地震が発生しました。
大津波警報が発令されると、
NHKの女性アナウンサーが必死になって
「いますぐ高台に逃げること!」と伝えていました。
その声が本当に、必死で。
遠く離れた大分にいる身にも
ことの重大さが伝わってきて
テレビから目を話すことができませんでした。
北陸からはるか南にある九州ですら
こんなに寒い冬。
想像すると、心苦しくなります。
本当に怖い目に遭っていなければ、
分からないことがたくさんあり、
それを埋めようとしても、どんな言葉もあてはまらなくて
情けない。
「大丈夫か」と聞かれても、
本当に怖い思いをしている最中は、
この先も大丈夫かなんて
「こちらが聞きたいくらいだよ!」と言いたくなるでしょう。
それくらい、怖い。
上手く言えないけれど、
早く、ふつうの日常が戻りますように。
ふつうの日常のかけがえなさを
こういう時に思い知らされ、
私などは、性懲りもなく
また忘れるのです・・・。
もくせい工舎は工務店で、
この記事を読んでいただいている方の中には、
お家を建てることを検討されている方も多いかと思います。
今回のことで、ちょっと心配になることもあるかもしれません。
家の耐震性能のことは、永家代表に説明を任せるとして、
以下、ワタシの個人的なひとりごととして
ぼんやり聞いていただけたらと思います。
「この家って、地震、大丈夫でしょうか?」
そう質問して、間髪入れず「あ~、大丈夫ですよ」
そう返事をされたら、信じるのは半分くらいにすることを
お勧めします。
なぜなら、実際怖い思いをした人ほど、
【絶対の大丈夫】なんてありえないと知っているからです。
例え、根拠を示せたにせよ
それは【絶対】ではありません。
そして、誰かの言う「大丈夫」を信じて鵜呑みにしても、
何かあった後、その人は責任を取ってくれるわけではありません。
平屋だから、二階建てより危なくない?
津波が来たら逃げ場もありません。
液状化や地割れが起きたら
平屋だから、絶対大丈夫もないでしょう。
地震や水害に強い家とどんなに謳われても、
津波は水が来るだけではありません。
濁流となって、押し流された「モノ」が
流れてくるのです。
ぶつかれば、窓が割れることは当然あるでしょうし、
ましてや火が付いたものが流れてくれば、燃え移るのです。
理論上、「大丈夫」ということはいくらでもできる。
しかし、再度繰り返しますが
本当に怖い思いをした経験があれば
【絶対、大丈夫】はありえない。
そこを簡単に「大丈夫」と口にできる人は、
きっと何かあった後の責任だってとってくれません。
家を建てる地域の、過去の災害を知る。
地盤調査や改良を行う。
耐震性能の良い家に住む。
それらは、前準備であって
【絶対の大丈夫】ではない。
ただ、それらを軽く考えていたか否かは
いざという時の後悔の重さにかかわってくると思います。
用心は、お守りのようなもの。
一番大事なのは、誰かの言った「大丈夫」とお守りを
過信しすぎないこと。
いざとなったら、【大丈夫なはずの家】を置いて
「今すぐ逃げること!」
本当に大丈夫な家なら、避難後戻っても大丈夫なはずです。
誰かの言う「大丈夫」があなたを守ってくれるわけじゃない。
ワタシも
過信しすぎないで、臨機応変に行きたいと思います。
信じるのは簡単だ。
自分で考えずにすむからだ。