外観デザインの考え方について

こんにちは、もくせい工舎です。

今回紹介するのは、外観デザインの考え方についてです。
当社では、形はシンプルでありながら素材や色に温かみがあり、自然素材にこだわった外観をご提案しています。
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もくせい工舎の家の外壁は漆喰塗装が多いですが、腰板をしつらえたり、腰板を好みのカラーに塗装したりといったデザインも可能です。漆喰には、強度に影響が出ない程度で赤土などを混ぜて、淡い色を出すこともあります。

軒の出があるデザインで、屋根は、雨漏りのリスクが少ないことから、本を開いて立てたようなシンプルな形状の切妻屋根をご提案することが多いです。この切り妻屋根は、構造上空気の流れを遮らないため、換気能力に優れています。
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漆喰は見た目の美しさや存在感のある佇まいも魅力ですが、何といってもメンテナンスフリーという利点があります。もちろん、経年による変化は見られますが、風合いとして楽しめる趣があるのです。また、一般的なサイディングは、新築時から15年~20年で張り替えが必要といいますから、その差はかなり大きいです。

デザインはもとより、建てた後にお金がかからないのが一番良い外観といえるのではないでしょうか。

あったらステキだけど、なくても困らないものを どう考えるか

大分・自然素材の家。もくせい工舎・ことりのかあさん


わが家を建てることになった時、最初に見せてもらったパースに
ウッドデッキがあって、

「おぉ~、うちでもウッドデッキなんて付けれるの⁉」
と驚いた記憶があります。

ウッドデッキがあれば、床がフラットなので
室内から見ても広々、贅沢に見えます。

外の風に当たれるのも素敵です。

「BBQとか、できるし」

・・・いや~、ウチせんかも。

洗濯ものも、景色が見えた方が良いので
デッキには、きっと干さない・・・かな~。

結局、わが家にはウッドデッキがありません。

子どもとの、転校の条件がロフトを作ることだったので
それを優先してあきらめたというか、

あとでどうにでもなる気もして、「まぁいいか!いらん!」としたのです。


その代わりどうしたか。

こうしました。↓
(あらかじめ断っておきますが、おしゃれな話ではないです。)

縁側

ウッドデッキならぬ縁側です。

縁側
草ボーボーですみません。

しかも、見てお分かりかと思いますが、すのことブロックでできています。
オシャレではないですが、ことたりてます。

ウッドデッキに求めるものが、

床のフラット感と、外の風にあたることだったので

縁側で十分だったのです。

ヒノキのすのこをホームセンターで買えたので
雨風にもわりと強い。

例え、ボロボロになったとしても、すのこを変えるだけの手軽さです。

もう、私のような不器用&めんどくさがりには
うってつけ。

少々ガタつきますが、野良仕事のあいまの休みにも、

コーヒーを淹れて、外で飲むという気分転換にも、

このちょっとのスペースでも、充分充分。

屋根と一体型ウッドデッキ
家の屋根の内側に同化したように設置したウッドデッキ。

ウッドデッキも、お施主様たちのお家に見られるような一体型ではなく、

わが家に付けるとしたら、完全な外付けになるので、メンテナンスも早め早めにしないといけない。

そんなマメな人間はわが家にいない。

親方邸外観・ウッドデッキ
原田左研の親方邸は、ウッドデッキと縁側の合体版。ご近所さんが"ばーちゃん"を訪ねて来ても、「ハ~イ」なんて気軽に出れます。

ウッドデッキより縁側がちょうどいいタイプだったのです。


そうそう、意外に良かったのがパーゴラでした。

パーゴラ
ずいぶん後々、付けてもらいました。雨に強いヒノキ製です。組み立てた後から、自分たちで色を塗ったので大変だった...。
もし設置されるときは、ぜひとも、先に塗ることをお勧めします。

本当は、長い軒先で、その下にテラスがあって・・・が理想だったのです。
(試しに【軒先が長い家】で検索してもらったら、「あ~、こんな感じのね!」と伝わるかと思います。)

残念ながら、そんなお金はない。
出せるとすれば、知恵?

知恵と言うか、どケチ根性というか。

充分ことたりるような、「その代わり」を見つければいい。

パーゴラができたことで、不思議と何もない時より
空間が広く感じます。

暑い時は、日よけも付けることができます。

日よけの役目をするはずの、モッコウバラはまだまだですが、
いずれ、緑の屋根になってくれることでしょう。

あったらステキにいくらでも使えるならともかく、
そうでなければ、創意工夫で自分なりのやり方をさぐるしかありません。

でも、その右往左往した感じや、自分なりの【ことたりる】感じを積み重ねて、

家は、そのご家族らしさが出てくるのではないかと思います。

手がかからない家や庭はラクですが、
思い入れも思い出も少なめです。

どっちが良いかは人それぞれですが、
理想通りにいかなくても

これはこれで、自分なりの家であり、空間なんだと
時折思います。

その人の周りの空間は、「その人」がつくっている。

唯一無二の
その人らしさ、でもあります。