個と公と、自然なもの

大分・自然素材の家。もくせい工舎・ことりのかあさん


中高年の仲間入りをし、お弁当を作らなくて良い日は
自称ウォーキングに行きます。

「あれ?○○さん、お散歩?」などど言われますが
本人は運動のつもり。

都市部に行くと、ランニングやウオーキングをする人を
よく見るし、みんなカッコいい。

「体調管理、体型管理もスキルの一つですよ」的な、
デキル人感が漂います。

わたし:「なんで、そんな風に見えんのやろう?体型?顔?田舎やから?」

せがれ①:「・・・お母さん、(それもあるけど)絶対、その格好よ。」

近所のポストに行くような格好じゃ、ダメだってことでした。

だって洗濯物増やしたくないじゃん!
(↑このせこい考えが、もう致命的。)

それはともかく、歩きながら建物や風景をよく見る私。

この頃、新築のお家に、黒い外壁にウッド調(←ウッド"調"であって木ではない。)の組み合わせが多いような気がします。

「スタイリッシュ!ではあるけれど、
汚れが目立たんように、かなぁ~」

一般的に、家は建てて、10年もすれば
壁の塗り替えを考えなければいけません。
(家のローンもまだなのに、さらに大金がいる。)

気にしなければ、Okなのでしょうが
新建材の家の外壁は、雨だれのような、
カビのような、黒ずんだ緑色の汚れが目立ち始めるので
気になる方も多い。

その理由か、それとも流行りだからか。

歩いてると、(特に新しい造成地の一角などが)
黒い家だらけ!ってことがあってビックリします。

一軒、一軒はスタイリッシュでも
こうも黒い家ばかり集まると、
ちょっとギョッとする。

さもありなん。
よほどの美観地区でもなければ、
個人が街並みのことまで考えて、家を建てません。

自分たちの家なので、当然自分たちの都合の良い家を建てる。

個が強すぎて、公の街並みとしてガチャガチャした感じになるのは
仕方がないことなんでしょうか。

かたや、先の完成見学会の会場・蛎瀬口。

その昔、中津城の城下町の入り口だった場所に近く、
そのため、会場までの通りには
古き良き町屋の風景が続いていました。

新建材なんてなかった昔の家は、もれなく自然素材の家。
(「自然素材の家」であることが、何のアピールにもならない時代。
それで考えると、今は「自然でない家」が多いってことですかね???)

無垢の木が当たり前ですし、紙や漆喰、土壁など、
家じゅうの全てが、自然なものからできていました。

だから、一軒一軒違うのに、
違和感がなく、美しい。

私たちが家を考える時、
建てる「その家」のことしか考えません。
それが普通です。

一方で、もっと引いて、俯瞰的に考えると

ポツンと一軒家でもなければ、

家の一つずつのつながりが、街並みになります。

個が集まれば、公になる。

つまり、公の美しさは、
個による。

一人の音の美しさが
集まって、和音となる感じでしょうか。

小京都と呼ばれる昔ながらの街並みや、
ヨーロッパの美しい街並みも、

一軒一軒、形が違い、住む人の好みが違っても、
自然素材が、うまい具合に
調和させている例だと言えます。

個としてのありかたが、全体的な
風景の美しさにつながっているのです。


昔、ブログに 【質感】という記事を書きました。

サイディングの壁はデザイン豊富で個性的。

自然素材は、その点、工業製品ほどではありません。

例えるならそれは、ウルトラマン怪獣の塩ビ人形と
ウルトラマンの陶器の人形くらい違う。

試しに【ウルトラマン】とググって見てください。

息子曰く、「最近は、ちょっと個性出てきた」とのことですが
カタチは違っても基本的な配色などは似ているので
怪獣に比べて没個性的です。

だって、ウルトラマンだと一発で分かってもらわないと困るから。

対して【ウルトラマン 怪獣】とググってみてください。

それはもう、あるわ、あるわ個性的!
もう、一個一個違う!
よくこんなに考えたな~と思いますが、

毎週勝つウルトラマンに対し、
怪獣は次々必要なわけで、
先週の怪獣と見分けがつかないようじゃ困るのです。

つまり、怪獣は自己主張無くしては
存在意義が怪しくなってしまう。

存在意義って、「(わたしが)ここに在る意味」です。

それを自分がどう思うかでなく、
他人の評価に委ねると、

「わたしを見て!」「ほら!他より素適でしょ!」と
誰かの「いいね!」を貰わなくてはいけません。

目立たなくてはならない。

それで考えると、自然素材の家って【巣】に近い。

【巣】が目立ったら、命とりです。

自然の風景になじむように、そっと【自然に在る】必要がある。

どちらが好みかは、人それぞれなのでしょうが。

そういえば、水木しげるさんの本に
「木や虫のように死ぬ」という一節がありました。
(↑『人生をいじくり回してはいけない|水木しげる著・ちくま文庫』p120)

戦時中、ラバウルで出会った土の人(原住民)たちは
自分たちを格別エライと思って生きているわけではなくて、

木や虫だとかと同じように生きて、
同じように死んでいく。

土のない所で生きていると
こうせねば、ああせねばとバタバタする。

木や虫のように生きてきたと思ってないから
木や虫のようにアッケラカンと死ねない。

ざっくりですが、そんなことが書いてありました。

自分の存在価値ばかりに気を取られると、
ついつい「生きている意味」なんて考えてしまいますが

本当は、木や虫のように
同じ自然の一部であると芯から分かって

自然体で生きれたら、どんなに気が楽か。
(生きるのがラクかは別だけど)

誰かから「いいね!」されない限り、
自分の存在価値を信じられないのも、しんどいものです。

とは言え、自然も自己主張する。

花の色や香り、
鳥の羽の美しいことも
(ヘイ!そこの彼女)俺を見て!」なんでしょう。
(↑他に言い方はなかったのか?)

それでも、自然の「自己主張」のなんと魅力的なことか!


できたら自然の自己主張を活かして

自然な風景になじむ、自然な家の、

自然な街並みなんかを
この国のあちこちで見れたら
どんなに素敵だろうかと思うのです。
(ロードオブザリングのホビット庄みたいな⁉)

ワタシは、人目を惹く誰かの「いいね!」の家より、
やっぱり
森の中の【巣】のような家に帰りたい。

補助額1戸あたり100万円!2023年新設の『こどもエコすまい支援事業』

こんにちは、もくせい工舎です。

念願のマイホームを手に入れる際、補助金を申請できる可能性があります。今回は、2022年の補正予算で新設された国の『こどもエコすまい支援事業』についてご紹介します。

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『こどもエコすまい支援事業』は、2022年に注目を集めた『こどもみらい住宅支援事業』が基になっています。

対象となる世帯は、18歳未満の子がいる世帯、又は夫婦いずれかが39歳以下の世帯です。適用される新築住宅は、高い省エネ性能(ZEH)に加え、工事期間や立地条件などさまざまな条件が定められています。
それらがクリアされると、一戸あたり100万円の補助金を受けられます。
もくせい工舎は、『認定登録ZEHビルダー』ですので、ZEHのご心配はいりません。
その他の条件についても弊社が一緒に対応いたしますので大丈夫ですよ。

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なお、『地域型住宅グリーン化事業』との併用はできません。
近年の住宅補助金は毎年内容や名称が微妙に変わるので、いろいろと調べる中で混乱されてる方も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介した補助金をはじめ、住宅ローンや資金計画については、わからないことがあればあるほど不安になるもの。
ネットで情報を集めるよりも、直接プロに相談することが不安を解消する一歩だと思います。
お気軽に、プロであるもくせい工舎までご相談くださいね。

もくせい工舎も認定されている「長期優良住宅」ってどんな住宅?

こんにちは、もくせい工舎です。

従来は、老朽化した建物は解体し、新しい建物をつくるのが主流でしたが、昨今はエコの観点からリノベーションが注目されています。
新しく建物を建てる場合も、「長期優良住宅」が評価されています。長期優良住宅とは、長期にわたり構造や設備が良好な状態で使用できるようにされた住宅のことです。

公式サイトなどには、難しい言葉がいっぱい並んでいますが、つまりは、丈夫で長持ちする家を建てることで、環境にも私たちにもメリットが多いということなのです。

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長期優良住宅を建てるには耐震性や省エネルギー性、バリアフリー性、可変性、劣化対策などのさまざまな条件をクリアする必要があり、審査内容もかなり詳細で厳密です。家づくりに対する理念や姿勢も問われます。

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しかし、長期優良住宅として認められれば、
・不動産取得税が軽減される
・固定資産税が軽減される
・リフォームの際に補助金が交付される可能性がある
といったさまざまな税制優遇を受けられます。

各種税制優遇や補助金についてのご相談も受け付けています。お気軽にご連絡ください。