いよいよ

以前、映画『国宝』についての記事を書きました。
人間国宝の万菊しかり、主人公の喜久雄しかり。
人間にして、国の宝となる人生は、
「歌舞伎がうまくなるなら、他は何もいらない」ただ一筋の生き方。
かたや、上方歌舞伎の名門に生まれ、将来を約束された御曹司・俊介。
しかし、実父である半次郎の代役には、部屋子である喜久雄が抜擢されます。
守ってくれるはずの血がありながら、役を奪われた挙句、その喜久雄の演技にショックをうける俊介。
映画を見ていて思ったのは、この俊介、なんだかお人よしなのです。
いきなり現れた喜久雄を受け入れ、おまけに奪われた役の出番を前に、
震えの止まらない、喜久雄を励まします。
「(お前には)芸があるやないか」と。
この気遣い、優しさが、俊介の良さでもあり、喜久雄との差でもあるように思います。
優しいという字は、人と憂。
憂い、心配をしている人に寄り添うことです。
自分「以外」の人間にも、気を配っている。
つまり、己の芸のこと「だけ」の喜久雄とは違うということです。
一流は、1つのことだけに。
二流は、二つを兼ねて。
三流は、あまたのことを広く浅く。
何かの超一流の人は、意外に他のことはポンコツかもしれない。
(中には、一流を二刀流なんて人もいるが)
一流、二流、二刀流で世の中が溢れたら、この世は成り立たない。
名もなき三流、多流の人たちが、どんなに世を支え、回しているか。
名もなき、ポンコツを代表して、私はそう思うのです。
さて、こちらは、その一流同士のおはなし会。
とうとう、明日となりました。
場所は、もくせい工舎・土壁の家です。
そのことばかり、一筋にやってきたお二人。
それは、それは、ディープな話が聞けそうです。
普段考えたこともない、知らなかった、
壁の、空間の、木の、家の世界。
家に対するモノの見方が、違ってくるかと思います。
今からでも大歓迎!
お申込み、お待ちしております♪



